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あるがんばり父さんは、仕事においては几帳面でまじめで、
自分に厳しく仕事ができる実務家として、会社ではとても高い評価を受けています。
物を大切にし、むだな出費をしない節約家としても模範となっています。

しかし、家では口うるさく、特にお金のことになると、力が入ってしまいます。
夕食時、子供たちに向かって、「むだづかいがすぎる、将来が思いやられる」と、
いつも口癖のように言います。

それに対して家族は、「どうして、うちのお父さんはあんなに細かいのか」、「口うるさくて困る」、
「うちは会社じゃないんだから、そんなに細かくすることないんじゃないか」と思っています。

このお父さんは、10年後の自分の老後のことを心配しています。
家庭の貯金額を常に気にして、突然の出費でもあろうものなら、
イライラしてトイレに行かないではいられなくなります。
「お金を出せと言われると、お腹が痛くなって下痢をしてしまう」のだそうです。

この症状は、一生懸命貯めたお金が、自分の意思に反して失われていくことの不安によって、
身体反応としてあらわれます。
このようなタイプの性格は、カウンセリング的には、「肛門性格」と言います。

精神分析の第一人者フロイトは、「幼い子供にとって、唯一自分の生産物である大便を、
お腹にため込み、これを宝として大切にしたいという気持ちがる」と分析しています。

幼い子供には、自分にとってとても大切なものが出て行ってしまう、
それを取られてしまうという不安を覚える時期があります。
この時期に形成される性格です。

お金の出し入ればかり気になる、とにかく貯めることが大事という肛門性格の人は、
むだをしてはいけない、節約しなければいけない、ぜいたくは敵だと思っています。
むだをしている人やぜいたくをしている人を見ると、気分が悪くなるのです。

しかし、本音では、本人も家族と楽しみたいと思っているのですが、
それとは裏腹に、むだはいけない、ぜいたくはいけないという気持ちが起こり、
後ろめたさを感じます。その感情が、家族への文句となってしまうのです。

そうせずにはいられない気持ちを、本人も家族も受け入れて、理解しなければなりません。
そうすることによって解放され、悩みと上手につきあっていくことができるようになります。

高木裕樹(著)『自分を好きになる本』から要約しました。

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最近、まわりからの期待にこたえられないと悩んでいる人が多いようです。

たとえば、学校に行かなかったり、授業に出なかったり、学生無気力症候群と言われて、
何をやってもうまくいかなくて悩んでいたり、
職場においても、会社に出社できない出社拒否症で悩んでいる人も多くいます。

大人になっても、親離れできない、独り立ちできない、生活力がなく、
妻子がいるのに親に養ってもらっている人。

子供ができたのに、お母さんの役割をこなせない母親。
期待されている役割を果たせないで悩んでいる人が多くいるのが現状です。

まじめで、与えられた仕事もしっかりこなしている、ある会社員がいます。

彼は、同僚が困っているのを見ると、助けずにいられない性格の持ち主です。
人間関係のトラブルがあれば、仲裁役を買って出て、
関係修復を一生懸命にやるような人です。

彼は自分なりの役割を果たしていると思っているのですが、
ときとしてそれが裏目に出ることがあります。

良かれと思ってやったことが、かえって嫌われてしまうことも多いのです。

このような人は、相手と親しくなると、お節介しすぎるとか干渉しすぎると、
言われてしまうタイプです。

彼は、相手の幸せが自分の幸せであり、相手の成功が自分の成功、
相手の失敗が自分の失敗と感じてしまうようです。

相手の気持ちを、自分の気持ちの一部のように、
自分の中に取り込んでしまう傾向があるのです。

彼の話をよく聴くと、お母さんにとてもかわいがられて育ちました。
いわゆるマザコン的な面もあるのです。

お母さんに大切にされ、かわいがられ、よく面倒をみて育ててもらった。
そんなお母さんに愛されたように、人を愛したい気持ちが人一倍強いのです。

ですから、だれかを愛していないと、だれかの世話をしていないと、面倒をみていないと、
不安であり、さびしくなってしまうのです。

カウンセリング的にみると、彼の性格は、口愛性格と呼ばれます。

口愛(こうあい)とは、
赤ちゃんがお母さんのおっぱいを吸っているような時期に形成される愛のあり方です。

母親との一体感に愛を見出すように、一体感を見出す相手を見つけて抱くのが、
口愛性格の特徴です。

すすんで人の世話をする、相手の幸せをこころから願えることは、すばらしいことです。
しかし、そうするときに大切なのは、過剰にならない程度にすること、
相手が期待する役割を察してあげることです。

高木裕樹(著)『自分を好きになる本』から要約しました。

最近、よく耳にすることばで、「ニート」というのがあります。
ニートとは、NEET(Not in Education, Employment, or Training)の略です。

学校にも行かず、働きもせず、職業に就くためのトレーニングも受けていない、
親に頼った生活をしている若者のことです。

厚生労働省の「平成16年版労働経済の分析(労働経済白書)」によると、
ニートの数は、2003年時点で、52万人にのぼると言われています。
これが今、社会問題になっています。

ニートは、ひきもりのように家から出られないのではありません。
遊びたいときには自由に外出しますが、働くこともアルバイトもしません。

親に援助してもらって、ぶらぶらして生きているので、
社会からはどうしようもない人間のように思われてしまっています。

ニートと呼ばれる多くの若者は、
「自分は好き好んでぶらぶらしているのではない」と主張します。

子供の頃からの挫折体験によって、人生に失望し、絶望感の中で今を生きているのです。

また、さまざまな人間関係のもつれから、
他人を信じることができなくなっている人も多いのです。

だから、「自分に自信が持てない」、「新しい人間関係を築くのが怖い」、
「仕事なんてできるわけがない」、といった不安でいっぱいなのです。

「生ぬるい人間関係の中だけで、ぶらぶらするしかない」と彼らは言うのです。

また、そんな不安を理解してくれる人がいないことに彼らは悩んでいます。
彼らは決して弱い人間でもなければ、どうしようもない人間でもありません。

人生に対して、人に対して、しっかりと本音で向き合っているのです。
だからこそ、彼らは悩んでいるのです。

子供の頃の挫折体験から解放されて、新たな人生を歩き始めるには、
小さな成功体験の積み重ねが必要です。

どんな小さなことでも、今できることから始めてみることです。

たとえば、食器を洗って片づける、洋服をハンガーにかける、
朝自分の決めた時間に起きるなど、
自分なりに小さな目標を設定し、達成する喜びを感じることです。

それと共に、信頼関係の回復も必要です。
理解してくれる人、耳を傾けてくれる人、良き理解者が必要なのです。

人それぞれに秘められた可能性が開花するときが、必ず来ます。
希望を持ち、失望に終わることのない人生を信じる、また信じてあげることが大切です。

高木裕樹(著)『自分を好きになる本』から要約しました。

人の悩みの中で最も多いのが、人間関係についてです。

仕事をしている人であれば、「上司とうまくいかない」、
「同僚とあわない」というようなものです。

同僚であれば、距離をおいてつきあうこともできますが、
直属の上司となると、そういうわけにはいきません。

ビジネスマンが仕事をやめたくなる理由で最も多いのは、
「上司とうまくいかない」からだと言われています。

カウンセリングを受けに来た、生命保険のセールスレディーのAさんは、
仕事も一生懸命、上司から目標を出されるとがんばって達成する、
まじめさ、一生懸命さが伝わってくるような働きぶりです。

しかし、上司は、「もっとがんばれ」と、さらに高い目標を設定します。
とうとうAさんは、疲れ果ててしまいました。Aさんは、こう話してくれました。

「私は自分なりに精一杯働いている自分を知っているし、がんばっている自分も知っている。
しかし上司は、わかってくれない。まださらに、がんばれと言う。
目標達成とか売り上げとか言われても、それに向かうエネルギーがないのが今の私です」と。

Aさんは、自分ががんばっていることを上司に認めてもらいたかったのです。
だれでも、同じ欲求を持っているのではないでしょうか。

自分なりに一生懸命がんばっているのをだれかに認めてもらうことが、
次へと向かうエネルギーになるのです。

会社の上司ともなれば、指示や助言を仰ぐだけでなく、
報告、連絡、相談といったことをしなければ、仕事は進みません。

仕事をなげたり、反抗的な態度を取れば、
「従えないなら、仕事をやめてもらってもいい」と言われかねません。

いくら上司が気にくわなくても、上司のものの考え方、言い方、しぐさ、態度などを
変えようとしても、変えられるものではないのです。

これは、上司から見た部下にもあてはまります。

「他人と過去は変えられない」と言われます。
では、どうしたらいいのか。

変えられないものを変えようとするのではなく、
「変えられないものを受け入れる」ことに徹することです。

ライン・ホールドニーバーは、次のような祈りをささげました。

「変えられないものを受け入れるこころの平安を、
変えられるものを変える勇気を、そして、その違いを見極める知恵を」。

高木裕樹(著)『自分を好きになる本』から要約しました。

悩みのない人は、誰一人いません。
悩みがあるということは、一生懸命、本音で生きている証拠です。

人間関係、仕事、健康、老後、収入、恋愛など、
生きている以上、悩みは尽きないものです。

『小さなことにくよくよするな!』という本が、ベストセラーになりました。
その本を読んで、前向きになった、元気が出た、希望が与えられたという人が多いそうです。

しかし、小さなことにくよくよしない方が良いとわかっていても、
くよくよしてしまうのが人間です。

そこで、そういう人の話に共感し発刊されたのが、
『気がつくとイライラくよくよしているあなたへ』という本です。
これもまた、よく売れたそうです。

読者は、この話を読んで、思わずうなずくそうです。
それは、人の気持ちをよくわかっているからです。

小さなことにこだわらずに、くよくよしないで生きることができたらすばらしいとは思いますが、
くよくよしてしまう気持ちが人間にはあるのです。

その気持ちを見抜いています。つまり、人生に、くよくよや悩みはつきものなのです。
どんな人でも、必ず悩みを抱えて生きています。

カウンセリングを受けに来る人は、悩みの解決を望んでいます。
悩みから解放されたいのです。

カウンセラーは、悩みに苦しんでいる人の気持ちに共感して、
その人の気持ちをわかろうと努めます。話すことにより、気持ちが落ち着くようです。

悩みの90%は、聴いてもらうことによって解決します。
しかし、10%は解決しません。完全は、ありえないのです。

では、どうしたら良いのでしょうか。
悩みを完全に解決しようとするのではなく、悩みと上手につきあうことが大切です。

メジャーリーグで大活躍のイチロー選手も、自分のバッティングフォームに満足することなく、
常に悩んでいるといいます。

シーズンオフになると、若いときのバッティングフォームを見て、研究しているそうです。

カウンセラーの役割は、悩みを持って生きている人が、悩みと向き合い、受け入れ、
うまくつきあっていくことができるように、手助けしていくことだと思います。

高木裕樹(著)『自分を好きになる本』から要約しました。



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プロフィール
HN:
中村彰宏
性別:
男性
職業:
心理カウンセラー
趣味:
カラオケ、テニス、映画
自己紹介:
氏名:中村彰宏
職業:心理カウンセラー
学歴:米国ロマリンダ大学院
カウンセリング学部卒業(修士)
資格:米国カリフォルニア州認定・
夫婦家族療法セラピスト
現職:オリーブ・カウンセリング・
センター(代表)
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